水害から身を守る!必要な備えと心がけは?
29, 5月 2024
水害から身を守る!必要な備えと心がけは?

毎年9月~10月にかけて、日本列島は台風の季節となります。台風がくると、豪雨や洪水、川の氾濫といった水害が各地で増えるでしょう。

特に一人暮らしの方や高齢者の方は災害に備えて迅速に対応できる準備が必要です。

そこで本記事では、洪水や川の水位上昇、氾濫などの水害から身を守るための備え、心がけておきたいことについて詳しく解説します。

水害時に身を守るための備え

はじめに、洪水や川の氾濫といった水害から身を守るために必要な備えについて解説します。

避難場所・経路の確認

大規模な豪雨や洪水の場合、自治体から避難指示が出される場合があります。いざ避難しなければならなくなったときに慌てないためにも、避難場所と避難場所までの経路を事前に確認しておきましょう。

近くに大きな川がある場合、台風や豪雨のときは水位が上昇し危険な状態になっていることもあるため、避難場所までのルートもよく考えておくことが大切です。

また小さな子どもや高齢者がいる場合、避難に時間がかかることが予想されます。どの道を通って避難所に行くのか、事前にシミュレーションしておきましょう。

防災備蓄と非常持ち出し袋の準備

電気や水道といったライフラインが使えなくなってしまった場合に備えて、自宅にある程度の防災備蓄はしておきましょう。

また、避難するときにすぐ持ち出せるように防災グッズを持ち出し袋にまとめ、すぐ持ち出せる場所に置いておくと安心です。

首相官邸の「災害の『備え』チェックリスト」を見てみると、非常持ち出し袋には、水や非常食、懐中電灯、救急セット、衛生用品、常備薬、携帯ラジオ、貴重品などをまとめておくことが推奨されています。

参考サイト:首相官邸「災害が起きる前にできること」

特に一人暮らしの女性などは、いざというときに自分で持ち出せるくらいの大きさ、重さかどうかをよく確認しておくことが重要です。

情報収集をしっかりおこなう

災害時には、国や自治体から発信される情報をチェックし、適切な行動を取る必要があります。

テレビやラジオ、スマートフォンアプリなどを活用し、最新情報を入手できる環境を整えておきましょう。

なお、停電してしまうとテレビは使えなくなるため、手回しで充電できるラジオやスマートフォン用のモバイルバッテリーがあると安心です。

水害時に心がけておきたいこと

台風によって洪水や川の氾濫などの水害が発生した際は、自治体などから避難指示が出る場合もあります。

また、住んでいる場所によっても「避難所に行ったほうがいいのか、自宅に留まっていたほうがいいのか」は異なります。

いざというときに慌てないためにも、次のことを心がけておきましょう。

  • 普段から天気予報などに注意する
  • どんな場合に避難したほうがいいのかを考えておく
  • 家の周りを点検しておく

1つずつ解説していきます。

普段から天気予報などに注意する

梅雨や台風シーズンなど、水害が起こりやすい季節はいつもより天気予報や気象情報をよく確認するようにしましょう。国や自治体が発表しているハザードマップを見て、水害が発生しそうな場所や災害の程度を事前にチェックしておくのがおすすめです。

また、自分の住んでいる地域の水害状況がすぐに確認できるハザードマップを1つ見つけておくことは、いざという時の判断材料にもなりえます。たとえば、八王子市流域水災害リスク情報「RisKma」では現在の川の水位も確認することが可能。国や自治体が発表している情報も、ひとつに集約されているため、とても見やすくなっています。

どんな場合に避難したほうがいいのかを考えておく

国や自治体が発表する避難情報に対するガイドラインとして、令和3年5月に災害対策基本法が改正され、警戒レベル1~5までの区分に見直されました。

  • 警戒レベル1:災害への心構えを高める(今後気象状況悪化のおそれ)
  • 警戒レベル2:自らの避難行動を確認(気象状況悪化)
  • 警戒レベル3:高齢者等は危険な場所から避難(災害のおそれあり)
  • 警戒レベル4:危険な場所から全員避難(災害のおそれ高い)
  • 警戒レベル5:命の危険 直ちに安全確保(災害発生または切迫)

参考サイト:気象庁「防災気象情報と警戒レベルの対応について」

新しいガイドラインでは、警戒レベル4までに全員避難となっています。ガイドラインと、国や自治体から発表される情報をもとに避難行動を考えておきましょう。

たとえば川近くの1階に住んでいる人ならば、豪雨のときは水位上昇が心配されるため、早めに避難行動を取ったほうが良いとされています。

しかし、内陸でマンションの高層階に住んでいる場合は無理に避難するよりも自宅に留まったほうが安全かもしれません。また、小さな子どもや高齢者と一緒に住んでいる場合は、避難所に行くほうが逆に危険といったケースもあります。

住んでいる地域や家族構成なども加味して、どんな場合に避難が必要かを考えておくことが大切です。

家の周りを点検しておく

台風時に飛ばされそうなものを家の周りに放置していないかどうか、雨戸や雨どいが壊れていないかといったことを事前に確認しておきましょう。

普段から災害が発生したことを想定して家の周りを点検しておくことで、被害を最小限に留められます。

まとめ

今回は、豪雨や洪水、川の氾濫といった水害に備えた準備や、心がけておきたいことを紹介しました。

被害を最小限に留めるためには、日頃からの準備がとても大切です。また、一人暮らしなのか、子どもや高齢者と一緒に暮らしているのかによっても緊急時に取るべき行動は変わってきます。

防災グッズなどを備えて、避難する場合にはどういった行動を取るか、どこを通って避難場所に行くかといったことをよくシミュレーションしておきましょう。